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労働時間の記録が全く無い中で、残業代を支払わせた事案

宅配弁当を業務とする弁当屋で勤務をし始めたAさんは、働き始めてからどんどん仕事を増やされ、退職前には午前6時に出勤、午後11時に退勤という長時間労働を強いられるようになり、これ以上続けると体調を崩すと判断し、就職から約10ヶ月後に退職しました。

弁当屋では、タイムカードは無く、Aさんの労働時間は全く記録されておらず、その他労働時間を証明できる記録は全くありませんでした。

そこで、ほぼ記憶を頼りにして業務内容を細かに振り返り、業務時間を推計して未払残業代を計算し、労働審判を申し立てました。

労働審判手続では弁当屋に対して勤務実態を追及、弁当屋も一定の範囲で時間外労働の存在を認めざるを得なくなり、120万円を支払わせる内容で調停を成立させることができました。