あなたも請求できる
残業代請求に関するQ&A
5 残業代が提示された賃金に組み込まれている(固定残業代)
Question
今、働いている会社は、求人広告に「月給25万円」と記載されていましたが、働き始めて実際に給料を受け取ると、給料明細書に「基本給18万円」「残業手当7万円」と記載されており、7万円は残業代だと言われました。実際は毎日深夜まで残業しており、残業時間は月100時間以上になるのですが、残業代は請求できないのでしょうか。
Answer
固定残業代とは、基本給に残業代を組み込んだり、定額の手当を残業代として支給することで残業代を支払ったことにする制度です。固定残業代の多くは違法です。適法な固定残業代は使用者にメリットがないので導入されません。裁判所では、固定残業代が適法と言えるためには、最低でも、①固定残業代の金額の明示、②その金額に対応する残業時間の明示、③対応する残業時間を超過した場合の清算合意と実態があること、④固定残業代が契約内容になっていること、が必要とする考え方主流になってきています。さらに先進的な裁判例も出ています。固定残業代が導入されている多くの事業所では、超過分の清算をしていないため、違法となることが多いのです。